全固体電池 | 用途・協業事例
| 産業機器のバックアップ電源における課題解決 | ||
| 電池交換頻度を低減する全固体電池モジュールの導入 |
背景
近年、労働人口の減少を背景に、工場などの生産現場では生産効率の向上を目的とした自動化が進んでいます。自動化に活用されるロボットやPLC(プログラマブルロジックコントローラ)などの産業機器は、停電やメンテナンス時の電源遮断に備え、内部メモリの情報保持のためにバックアップ電源を装備しています。
従来、これらのバックアップ電源には主に一次電池(使い切りタイプ)が使用されていますが、電池容量に限りがあるため、定期的な残容量の確認や電池交換が欠かせません。特に、生産現場においてバックアップ電源の設置台数が増加する中、電池交換作業の負担はユーザーにとって大きな課題となっています。
そこで、一次電池の置き換えとして二次電池(充電式)の使用が考えられますが、二次電池の実装には専用の充電回路と昇圧回路の設計が必要となり、特に二次電池の取り扱いに慣れていないユーザーにとっては導入の障壁となる可能性があります。


課題
(1) バックアップ電源に一次電池を使用する場合、残容量の確認や交換作業に多大な工数がかかる
(2) 一次電池を二次電池に置き換えるには、専用の充電回路や昇圧回路の設計が必要であり、技術的なハードルが高い
解決策
マクセルの全固体電池モジュールは、これらの課題に対する有効なソリューションです。本モジュールには、繰り返し充電可能で長寿命∗1が期待できるマクセルのセラミックパッケージ型全固体電池が搭載されており、長期間にわたって電池交換不要なバックアップ電源を備えた産業機器の実現が可能です。同時に、本電池は従来のリチウムイオン電池と比べて耐熱性∗2に優れており高温環境でも使用可能です。
さらに、充電回路、昇圧回路が予め組み込まれているため、基板設計を必要とせずに、容易に機器へ実装できます。これにより、二次電池の導入に伴う技術的障壁を低減します。
また、最大5個の全固体電池を搭載可能であることから、用途に応じた柔軟な容量設計が可能です。
マクセルは、本モジュールの活用を通じて、ユーザーの電池交換作業の負担を軽減すると同時に、産業機器の安定稼働と保守効率の向上に貢献します。
- 長寿命:60℃保管による加速試験において、90%の容量を維持可能な日数が当社従来品コイン形リチウム二次電池(927サイズ)の10日に対して、全固体電池は100日
- 耐熱性:125℃まで放電可能であることから、一般的なリチウムイオン電池と比較して高耐熱
全固体電池電源モジュールの詳細は、下記Webページをご覧ください。
その他の用途





