水素ガス発生装置
特長
- クリーンなガス
電解質に固体高分子電解質膜(PEM)を使用しているため、99.99%以上の純度の水素ガスを得ることができます。 - 原料は純水のみ
電源と純水さえあれば、どこでもオンサイトで水素ガスを供給することができます。 - 高い安全性
装置内の水素ガス滞留量が少なく、多くのアラーム機能を設けています。 - 高圧ガス保安法適用外
水素ガス圧が50~300kPaであるため、高圧ガス保安法の適用を受けません。 - 簡単操作
スイッチを押すだけで、一定ガス圧に制御された水素ガスがすぐに供給されます。 - SEMI準拠(HGU-24E・HGU-36E)
HGU-24E/36Eは、SEMI規格に準拠しております。 - 高純度タイプ(HGU-100P・HGU-200P)
パラジウム合金水素分離膜モジュール式の精製器を内蔵し、純度99.9999%以上、露点-70℃以下の水素ガスを供給します。
用途
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水素水
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洗浄用
超純水に水素を溶かした水素水でシリコンウェハー、液晶基板、フォトマスク基板等を洗浄すると 微粒子の除去、再付着防止、酸化被膜防止に効果があります。この洗浄方法は従来の方式と比較して薬品の使用量、リンス用超純水の使用量を削減でき、洗浄コスト削減と環境負荷軽減を同時に行えます。
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飲料用
近年、健康飲料として飲まれる水素水があります。水素ユニットを水素水サーバーに内蔵することによりオンサイトで水素水を供給することができます。
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バーナー(酸素・水素炎)
水素ガスと酸素ガスもしくは空気を混合し、特殊なバーナーを用いて燃焼させると、2800℃の高温で、細く安定した炎が得られるうえ部品がすすで汚れないという特徴があり、ブリック形包装容器への蓋の取り付け、電子部品のインク印刷の前処理用等色々な用途で使用されています。
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ダイヤモンド、薄膜シリコン合成
マイクロ波プラズマCVD法によるダイヤモンド合成や薄膜シリコン合成の水素源として使用されています。
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再生可能エネルギー、燃料電池供給
太陽光や風力などの再生可能エネルギーを用いて水を電気分解し、発生した水素を電力の必要な場所で必要な時に燃料電池などに供給し発電するシステムは、二酸化炭素を発生させないクリーンなエネルギーシステムとして注目されています。当社の水素ガス発生装置は再生可能エネルギーを水素に変換させるシステムとして使用されています。また燃料電池の評価にも水素ガスが必要でありその水素源として使用されています。
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分析用
ガスクロマトグラフィーの燃料ガスやキャリアガスとして使用されています。特にFID(Flame Ionization Detector、水素炎イオン検出器)の燃料ガスとして使用されています。FIDは物質を水素炎中で燃焼することによって発生するプラズマ電子を検出するものであり、一般に炭化水素系化合物の定量や大気汚染の測定などに用いられています。この用途での水素源として、当社の水素ガス発生装置、および水電解セルが使用されています。
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その他
各種研究用の水素源、各種水素添加用の水素源、水素雰囲気光輝焼鈍用の水素源など色々な分野で使用されています。
水素ガス発生装置(HGU-100N/HGU-200N/HGU-1000/HGU-100P/HGU-200P/HGU-24E/HGU-36E)のカタログがダウンロードできます。
原理とフロー図
水素ガス発生メカニズム
図のようにフッ素樹脂系の固体高分子電解質膜の両面に膜と一体になるように白金族金属からなる触媒電極を接合し、その片方を陽極、他方を陰極とします。陽極側に水を供給しながら両電極間に直流電圧を印加すると、図に示す式に従って陽極側から酸素ガス、陰極側から水素ガスが発生します。
水素ガス発生機フロー図
仕様
〈スタンダードタイプ〉
HGU-100N/200N
水素ガス発生量 100L/hr・200L/hr
〈スタンダードタイプ〉
HGU-1000
水素ガス発生量 1000L/hr
〈高純度タイプ〉
HGU-100P/200P
水素ガス発生量 90L/hr・180L/hr
〈小型タイプ〉
HGU-24E/36E
水素ガス発生量 27L/hr・39L/hr
品名 | 水素ガス発生装置 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
タイプ | スタンダードタイプ | 高純度タイプ | 小型タイプ | ||||
型式 | HGU-100N | HGU-200N | HGU-1000 | HGU-100P | HGU-200P | HGU-24E | HGU-36E |
水素ガス純度 (水分は除く) |
99.99%以上 | 99.9999%以上 | 99.99%以上 | ||||
水素ガス発生量 (25℃、1013hPa時) |
100L/hr | 200L/hr | 1000L/hr | 90L/hr | 180L/hr | 27L/hr | 39L/hr |
水素ガス露点 (大気圧下) |
0℃以下 | -70℃以下 | 0℃以下 | ||||
水素ガス発生圧力 (任意の圧力に設定可) |
50~300kPa | 50~150kPa | 50~300kPa | ||||
供給水 | 純水(精製時の電気伝導率が0.2μS/cm以下) | ||||||
定格入力電圧 (50/60Hz) |
1ΦAC200V | 3ΦAC200V | 1ΦAC200V | 1ΦAC100~240V | |||
定格入力電流 | 7A | 12A | 32A | 9A | 15A | 5A | |
使用周囲温度 | 5℃~35℃ | ||||||
装置寸法(mm) (D×W×H) |
750×351×595 | 1000×750×1200 | 750×501×590 | 390×255×380 | |||
装置質量 | 約60kg | 約70kg | 約260kg | 約80kg | 約90kg | 約19kg |
- HGU-24E/36Eは、SEMI規格に準拠しております。またCEマーキングも適合可能です。
水素ガス発生装置(HGU-100N/HGU-200N/HGU-1000/HGU-100P/HGU-200P/HGU-24E/HGU-36E)のカタログがダウンロードできます。
Q1. 水素ガス発生量を教えてください。
【A1】 27~1000L/hrまで7機種のラインナップがございます。7機種以外の水素ガス発生量が必要な場合は、別途お問い合わせください。
Q2.水素ガス純度を教えてください。
【A2】 スタンダードタイプと小型タイプの水素ガス純度は99.99%以上です(但し水分は除く)。高純度タイプは99.9999%以上です(但し水分は除く)
Q3.水素ガス発生圧力を教えてください。
【A3】 50~300kPaです。この範囲外の圧力が必要な場合は、別途お問い合わせください。
Q4.供給水にはどのような水が必要ですか?
【A4】 純水をご使用ください。(精製時の電気伝導率が0.2μS/cm以下)
Q5.必要なユーティリティーを教えてください。
【A5】 純水、電源があれば、オンサイトで水素ガスを供給できます。
Q6.酸素ガスは発生しますか?
【A6】 水を電気分解するため発生した水素ガスの半分の体積の酸素ガスが発生します。発生した酸素ガスは、装置外に放出しています。
Q7.冷却水は必要ですか?
【A7】 全機種空冷式のため冷却水は必要ありません。
Q8.水素ガスの露点を教えてください。
【A8】 スタンダードタイプと小型タイプの水素ガス露点温度は0℃以下です。高純度タイプは-70℃以下です。
Q9.水素ガス発生量と水の消費量の関係を教えてください。
【A9】 水素ガス1Lを発生させるために約0.80mLの水が必要です。
Q10.水素ガス使用量が変動した場合どうなりますか?
【A10】 仕様範囲内の水素ガス発生量であれば、水素ガス使用量が変動しても問題ありません。しかし、使用量の変動が大きい場合は、ガス圧が若干変動することがあります。
Q11.操作方法を教えてください?
【A11】 スイッチをONにするだけで一定ガス圧に制御された水素ガスがすぐに供給されます。
Q12.どのような場所に設置すればよいですか?
【A12】 屋内仕様のため直接風雨が当たる屋外は避けて下さい。
Q13.安全性について教えてください。
【A13】 装置内の水素ガスの滞留量が少ないため安全性に優れています。また異常時は、アラーム機能により運転を停止し、ブザー音及び異常表示で装置の異常をお知らせします。外部機器に接続できる外部出力信号も備えております。
Q14.定期メンテナンスは必要ですか?
【A14】 消耗部品があるため定期メンテナンスを行なう必要があります。現地交換、代替機の対応も可能です。
Q15.どのような規格に適応していますか?
【A15】 HGU-24EとHGU-36Eは、SEMI規格に準拠しております。
Q16.評価用の貸出機はありますか?
【A16】 貸出機としてHGU-200Nを在庫しております。貸出させて頂くにあたり、ご評価の内容、目的を確認させて頂きます。