概要

コイン形二酸化マンガンリチウム電池は、小型で充電可能な電池です。この電池は、正極に特殊処理をした二酸化マンガン、負極にリチウム・アルミニウム合金を使用し、電解液にも独自の有機電解液を採用、自己放電が少なく充放電特性に優れています。

特長

約2.5Vの作動電圧

作動電圧はニッケル・カドミウム蓄電池の約2倍。標準容量の10%の容量まで(放電深度10%以下)の放電では、2.8Vの高電圧を実現しています(3.0~3.3Vでの充電時)。

優れた充放電特性

標準容量の10%で充放電(放電深度10%)を繰り返した場合、1,000サイクルを実現。トータル放電容量は、標準容量の100倍という高容量です(満充電状態で出荷します)。

摂氏-20度(℃)から+60度(℃)の広い使用温度範囲

摂氏-20度(℃)という低温下でも使用が可能。+60度(℃)の高温下でも安定した作動電圧を示します。

少ない自己放電と優れた耐漏液性

摂氏+20度(℃)での自己放電は年率2%以下を実現。+20度(℃)では5年程度の放置後でも標準容量の約95%を確保しています(当社加速試験による)。また、有機電解液を用いるので、優れた耐漏液性を備えています。

優れた過充電特性

独自の有機電解液を採用することにより、摂氏+20度(℃)環境において3.3Vで1年間充電した場合でも、安定した放電特性を示します(当社加速試験による)。

優れた重負荷特性

製品に関するお知らせ

当社は、コイン形二酸化マンガンリチウム二次電池(ML電池)を、機器製造メーカーへの組込み用部品としてのみ販売しています。そのため、コイン形二酸化マンガンリチウム二次電池(ML電池)が組み込まれた機器をご使用のお客様に対して、機器製造メーカーを通さずに交換用電池を直接販売することはできません。
現在ご使用の機器に組み込まれているコイン形二酸化マンガンリチウム二次電池(ML電池)を交換する場合は、それぞれの機器の製造メーカーへお問い合わせください。
なお、コイン形二酸化マンガンリチウム二次電池(ML電池)を、組込み用部品として新規にご採用いただく場合は、当社にお問い合わせください。

UL部品認定合格品

コイン形二酸化マンガンリチウム二次電池はUL LLCの部品認定を取得しています。

認可品種:ML2032、ML2016、ML1220
認可番号:MH12568

用途

  • 携帯電話
  • PHS
  • OA機器(FAX、コピー、プリンタ等)
  • ノート型PC
  • デスクトップパソコン
  • PDA
  • ビデオカメラ
  • デジタルスチルカメラ
  • ポータブルCD/MDプレーヤー
  • 腕時計
  • 医療機器、レジ等
  • FA機器(測定器、ボードマイコン、センサ)
  • マイコンメータ(ガス、水道、電力)

仕様

     
品名 ML2016 ML2032
公称電圧(V) 3 3
標準容量(mAh)*1 25 65
標準放電電流(μA) 200 200
充放電サイクル寿命(回) 放電深度10% 1500(2.5mAh放電)
(トータル容量3750mAh)
1000(6.5mAh放電)
(トータル容量6500mAh)
放電深度20% 500(5mAh放電)
(トータル容量2500mAh)
300(13mAh放電)
(トータル容量3900mAh)
作動温度(℃) -20~+60
寸法*2 直径(mm) 20 20
高さ(mm) 1.6 3.2
質量(g)*2 1.8 3.0
電池特性 PDFファイルのダウンロード PDFファイルのダウンロード
端子ワイヤーコネクター付 PDFファイルのダウンロード PDFファイルのダウンロード
ご注意 PDFファイルのダウンロード
  • 標準容量は摂氏+20度(℃)の環境において標準放電電流で放電した時、終止電圧2.0Vまでの持続時間から求めたものです。
  • 寸法、質量は電池自身のもので、仕様により異なります。
  • データおよび寸法は保証値ではありません。詳細については当社までお問い合わせください。
  • このウェブサイトの内容は予告なく変更されることがあります。

構造図

原理と反応

コイン形二酸化マンガンリチウム二次電池は、正極に特殊処理を施した二酸化マンガン、負極にリチウム・アルミニウム合金、電解液に独自の有機電解液を用いた3V系充電式電池です。

充電電圧と回復率

充電電圧と回復率のグラフ

 

自己放電特性

自己放電特性のグラフ

 

過充電特性

過充電特性のグラフ

 

重負荷特性

重負荷特性のグラフ

 

安全上のご注意

この電池は、リチウム、有機溶媒など可燃性物質を内蔵しており、使い方を誤ると電池を変形、漏液(電池内部の液体が外部に出てくること)、発熱、破裂、発火させる原因となります。これらは、けがや機器故障の原因となりますので、「警告事項、注意事項」を必ずお守りください。

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