全固体電池 | 導入事例
マクセルの全固体電池「PSB401010H」がコー・ワークスと吉野家が共同開発した調理用無線温度デバイス「NICK」に搭載 | ||
吉野家の一部店舗において肉鍋調理工程を見える化する実証実験を開始 |

全固体電池を搭載した調理用無線温度デバイス「NICK」

全固体電池「PSB401010H」搭載基板部分拡大
セラミックパッケージ型全固体電池「PSB401010H」が、株式会社コ-・ワ-クス(以下、コ-・ワ-クス)と株式会社吉野家(以下、吉野家)が共同開発した調理用無線温度デバイス「NICK」に搭載されました。「NICK」は、温度センサー、通信モジュール、全固体電池、受電用コイルを搭載し、最大100℃までの範囲で、調理鍋内の食材の温度を計測し、通信するもので、食品の調理データを"見える化"することで、味の均一化を図るデバイスです。このたび「NICK」を使用した実証実験が、吉野家の一部店舗で開始されました。
吉野家を含め、飲食店では、調理データの管理や工程の最適化など品質を維持・向上するさまざまな取り組みが行われています。今回コー・ワークスと吉野家が共同開発した「NICK」は、吉野家が実施した、AIやIoTを活用したオープンイノベーションプログラム「牛丼テック」で優勝したソリューション、「肉鍋全力センシング」を製品化したものです。店舗間で調理データを共有し、調理技術や工程の最適化を行うことで、高い品質の商品を安定して提供することを目的に開発しています。
これまでの通信機能付き可搬型温度センサーデバイスの多くは、100℃近い高温領域を測定するために、温度計測センサー部分のみをプローブ式(被測定部分に挿入する針)とし、それ以外の本体部分(電池や電子部品を含む基板部分など)は、温度の影響を避けるため分離した設計となっているものが大半で、設置場所が限られるという課題がありました。
特に電池は、100℃のような高温環境にさらされると、使われている材料が化学反応を起こし劣化につながってしまう可能性があることから、デバイスの本体部分を温度計測センサー部分から離して、高温でない場所に設置する必要があり、機器設計の自由度が制約されていました。こうした課題を解決するため、デバイスの電源として、高耐熱∗1の特長を持ち、繰り返し充放電可能なマクセルの全固体電池「PSB401010H」を採用することで、動作温度範囲が拡大し、100℃のような高温環境においても使用可能なデバイスが実現しました。また、温度計測センサー部分と本体部分を一体化したことで、分離タイプのものに比べると、デバイスを手軽に設置できるようになり、利用する飲食店の方々の利便性向上に寄与できると考えています。
- 2025年1⽉16⽇発表のニュースリリースの内容です。
- 記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。
- 高耐熱:摂氏+125度(℃)まで放電可能であることから、一般的なリチウムイオン電池と比較して高耐熱
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