Q917: [コンピュータテープの用語解説【1~9】]: 3590方式

3590方式は、IBM社が開発したテープ装置およびテープメディアの総称です。1/2インチ(12.65mm)幅のテープが巻かれたカートリッジを使い、垂直方向に配置された16組の上下方向の移動ヘッドで、テープ長手方向に16トラックづつ、サーペンタイン(4往復=128トラック)で書き込み/読み出しを行います。3480/3490/3490E方式とは互換性がありません。3590方式では、記録密度は公称86360cpiで、データ圧縮はALDC(Adaptive Lossless Data Compression)方式と呼ばれる、IBM社が開発した方式を採用しています(一般的に、データ圧縮率は3:1です)。3590用の1050フィートカートリッジテープで、ALDC圧縮を用いて記録した場合の記憶容量は、30GBとなります。転送レートは9MB/sですが(非圧縮)、テープ速度が1.5倍で、転送レートを13.5MB/sとした装置もあります。エラー訂正方式は、マルチレベルリードソロモン方式を採用しています。1999年、テープ長さ2070フィート(625m)の3590Eカートリッジと、これに対応するドライブが開発され、非圧縮で記憶容量40GB、転送レート14MB/s(圧縮時は記憶容量120GB)を実現しています。

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